ダーク・キングダムとは、漫画『美少女戦士セーラームーン』およびその関連作品に登場する組織である。主人公であるセーラームーンと敵対する組織として描かれ、主な構成員の下に大量の妖魔が所属するという構成になっている。
主な構成員[]
- クイン・メタリア
- 声優 - 上村典子/演 - 無し
- ベリルに取り憑いた暗黒の生命体。黒点から生まれた悪魔と呼ばれる。黒い靄のような姿で額に黒い菱形の模様があり、この模様が心臓部・弱点となっている。月と地球の戦争の際にクイーン・セレニティが解放した「幻の銀水晶」の力で封印され、北極圏に眠っていたが、後に転生したベリルがそこを訪れた際に復活。再びベリルに憑依し、ダーク・キングダムを復活させる。最後はセーラームーンによって弱点である額の模様に「幻の銀水晶」の力を打ち込まれ、再び封印された。
- 実写版では「「幻の銀水晶」によって増幅されたプリンセスの負の心」という設定になっており、かつて月と地球の戦争の際エンディミオンの死を目の当たりにしたプリンセス・セレニティの絶望から生まれ、星を滅ぼした。
- 命名の由来は金属を意味するメタル。
- クイン・ベリル
- 声優 - 潘恵子/演 - 杉本彩/ミュージカル 演 - 仁科有理
- ダーク・キングダムを統べる闇の女王。本来の姿は地球の預言者(アニメでは魔導士と言われていた)であったが、エンディミオンに密かな叶わぬ恋をしていた事をメタリアにつけこまれ憑依される。その後エンディミオンの配下だった四天王を洗脳してダーク・キングダムの司令官となり、地球の人々をも洗脳してシルバーミレニアムを襲撃、図らずもエンディミオンとプリンセス・セレニティの命を奪う事となった。
- 原作では月と地球の最終戦争後、20世紀の地球に転生し、学術調査員(もしくは学者)となって北極圏Dポイントへと調査のため派遣されたが、奇しくもそこはメタリアが封印されていた地点であったため、自身の前世が目覚めるきっかけとなってしまう。物語後半でエンディミオンの生まれ変わりである衛を連れ去ってメタリアの力で復活させ、自身の配下とする。最期はセーラーヴィーナスに聖剣で貫かれ、エンディミオンを求めながら滅びた。
- アニメ版では彼女の転生後からダーク・キングダム設立までのエピソードは省かれており、クイーン・セレニティがメタリアを封印した際ベリルも一緒に封印されたとされている。最終決戦では、残りの妖魔全てを吸収した(=フィルムコミック版での記述)メタリアと一体化、スーパーベリルとなってプリンセスに覚醒したうさぎとの決戦に臨む。それは“信じるもの全ての為に己を捧げた者”と“己以外何一つ信じず全てを棄てた者”との闘いであった。絶大なる暗黒のエナジーでうさぎを圧倒するも、斃れて行った四人のセーラー戦士の魂に支えられ極大化したムーン・ヒーリング・エスカレーションの光に呑み込まれた。
- 実写版ではメタリアを取り込んだ衛がセーラームーンの手で命を絶たれ、その直後セーラームーンがメタリアと同化し星を滅ぼそうとするのを目の当たりにし絶望、崩壊する城の中で自らの命を断つことを決意する。その際ジェダイトの洗脳を解き彼を逃がそうとしたが、ジェダイトの思いを知り、彼と共に崩れて行く城の中に消えた。
- ミュージカル版ではスターズのネヘレニアのポジションになっている。ギャラクシアに復活させられ利用されるが、タキシード仮面が殺されていた事実を知ってギャラクシアに挑むが敵わず、始末されようとしたところを恋に破れた彼女の思いに共感したセーラープルートによって救われ、サターンによって時空の彼方へ逃がされるが、二人が消えたことにより解放される。最期はギャラクシアの傀儡となったエンディミオンからセーラームーンを庇って消えていった。
- PCエンジン版のADVにも登場するが、こちらでは原作・アニメとは違い救われている。
- スーパーファミコン版のゲーム「Another Story」ではヘル・デスティニーによって運命を変えられ復活、富士山の洞穴でセーラー戦士たちと再び戦うこととなる。その際、運命が変わった事により「幻の銀水晶」の力が効かなくなっていたためセーラームーンを苦戦させたが、最終的にはセーラー戦士との戦いに敗北し、エンディミオンの名を呼びながら消滅していった。物語後半で過去のシルバーミレニアムにタイムスリップした際にメタリアに憑依される前のベリルと出会うイベントがあり、ここで彼女の本来の姿を知る事が出来る。
- 命名の由来は緑柱石の英語名「ベリル」。
- 黒木 ミオ
- 演 - 有紗
- 実写版オリジナルキャラクターで、クイン・ベリルの影(おそらく分身)である少女。表向きはアイドルとして、十番中学校に転入してくる。うさぎと友達になるフリをしながら心理的に追い詰めていくが、彼女の正体をいち早く見破った美奈子によってその企みは阻まれる。後に衛をベリルの下へ連れ去ったが、物語終盤でメタリアに憑依された衛に倒される。その後「Special Act.」でダーク・キングダムの新たな女王として復活。妖魔たちを率いて再びセーラームーン達に戦いを挑み、終盤では自らも巨大な妖魔となってセーラー戦士達と戦った。
ダーク・キングダム四天王[]
- 原作・アニメ第一部と実写での反セーラーチーム。本来の姿は地球の王子であるプリンス・エンディミオンを慕う配下であり、プリンセス・セレニティの四守護戦士と対を成す。
- PCエンジンで発売されたゲームでは、アニメをベースとして、無印からRまでをつなぐ形としてこの点を物語に使用しており、記憶が戻り苦悩する様が描かれている。
- 原作Act14の表紙でセーラー戦士達と其々ペアとなっている。原作者の構想では前世に四守護神と恋愛関係にあった(「原画集∞」)。この設定は原作中ではほとんど描かれなかったが、ミュージカル一作目やゲームなどに流用されている。原作では転生してきたが、前世の記憶を取り戻す前にクイン・ベリルに身を売ってしまう。その後は宝石から造った身体に変えられてしまうが、「幻の銀水晶」の力で元の姿に戻れるはずだった(ただし、それが口先だけの言葉に過ぎなかったのは言うまでもない)。数々の失態により、ベリルによって石に戻されてしまうが、その4つの石は第一部後半で衛がベリルの配下になってからは衛の胸に、第二部からは衛の部屋に安置されており、時折幻影として現れて、衛に助言を行ったり、見守ったりしている。
- 番外編「ぱられるせぇらぁむ~ん」では名前こそ出てこないが、亜美・レイ・まこと・美奈子とそれぞれ結婚し、一児の父親になったと思われる。ただし、亜美達のこぼしていた愚痴から性格はアニメ版がベースとなっていると思われる。
- アニメでは姿形は人間とほぼ同じだが妖魔であり、若干肌の色が暗く、血の色は草色に近い緑で、倒されると光になって消える。原作とアニメでは性格付けの全く違う人物も存在し、「エンディミオンを慕う配下」の設定もオミットされている。
- 実写版においてはこの「エンディミオンを慕う配下」という設定をさらに掘り下げており、四人の前世の記憶が重要な役割を担っている。物語終盤でネフライト以外は全員命を落としたが、「Special Act」で復活。セーラー戦士と共にミオとの戦いに挑む衛に加勢し、彼と共にミオの妖魔と戦った。
- ミュージカル版では舞台によって扱われ方は様々。「外伝・ダークキングダム復活編」では美奈子たち四守護戦士に好意を持つ高校生に姿を変え、恋人としてセーラー戦士に接近する。「永遠伝説」(1996年版のみ)ではギャラクシアにクイン・ベリルとともに彼女の騎士として復活させられる(何故かジェダイトとネフライトは登場しない)。「スターライツ・流星伝説」ではアイドルグループ「ジュエルメタリアーズ」として登場し、クイン・ベリルと共にギャラクシアの配下となってセーラー戦士と戦ったが、セーラームーンの攻撃でブレスレットが外れて正気に戻る。その後は衛やセーラー戦士と共にギャラクシアの軍団に戦いを挑むが、最後は衛を庇って力尽き、石となった。「スターライツ・流星伝説」のリメイク版にあたる「火球王妃降臨」ではクンツァイト以外のメンバーはすべてオリジナルキャラクターに入れ替わり、役割も変わっている。
- ジェダイト
- 声優 - 小野坂昌也/演 - 増尾遵
- 命名の由来は翡翠の硬玉。四天王の一番手として最初にセーラー戦士と戦った。髪型は金髪のショートヘア。
- 冷酷な性格の男。着用する軍服には肩章がない。実力は四天王で最も低く、末席とされる(無能とされることも)。しかしアニメにおいては確実に作戦を成功させており、6話で使用した妖力、最後通告を受けたキュレネの態度、12話で登場した彼を慕うテティスの存在、そして処刑された13話においても「大量のエナジーを集めた」成果を一応評価されている。また、巨大な幻影を作り出す幻術、ジャンボジェットを操りながら3人のセーラー戦士と互角に戦い、一度のみだがタキシード仮面と撃ち合い海中に沈める格闘能力を見せており、他の妖魔より飛び抜けた実力を持っている。
- 原作では極東支部長で、土人形の兵を操り、最後はセーラーマーズに倒された。アニメ版ではエナジー集めを使命としていたが、度重なる失敗によりクイン・ベリルに「永遠の眠りの刑」により氷漬けにされ、処罰される。どちらにも、ネフライトに見下される台詞がある。原作のAct14の表紙ではレイとペアで描かれている。原作においては、前世でセーラーマーズに好意を抱いていたらしく、火野レイの事が初めて見たときから気に入っていたという描写がある。
- 実写では最初の展開は原作・アニメとほぼ同じだが、こちらでは処罰されず、代わりにベリルの力で意思を奪われ彼女に操られることになる。他の四天王と違って前世の記憶を取り戻しても「現在の主はクイン・ベリル様である」との見解を保ち、最終回で意思の束縛が解けた後もベリルに付き添い、彼女と共に崩壊する城の中に残って絶命した。ドラマの四天王では、彼のみデザインが原作やアニメとほとんど変わらなかった。
- 著者は、本作のヒーローとして最初に作った男性キャラはジェダイトであると、1992年当時のなかよし本誌で語っている。しかし前作『The チェリー・プロジェクト』のヒーローの髪が白髪(金髪)であり、ジェダイトと被ってしまうため、新たに作られたのが黒髪の地場衛である。
- ネフライト
- 声優 - 森功至/演 - 松本博之
- 命名の由来は翡翠の軟玉。四天王の二番手として登場した。髪型はウェーブのかかった黒い長髪。
- 原作では北米支部長で、自分の影を使ってD国の秘宝の強奪やエナジーの収集を行った。最後はセーラージュピターに倒された。Act14の表紙ではまこととペアで描かれている。
- アニメでは四天王の次席的存在で、ベリルの意志に逆らってでも自分の矜持を貫く。下位の2人(ジェダイト、ゾイサイト)と異なり、赤い肩章が付いている。魔の紋章を象徴とする。戦闘能力が高く、剣術と格闘術に長ける。その実力は相対したゾイサイト配下の妖魔三人娘が三対一で戦いながら圧倒され、死の恐怖を露にするほどである。タキシード仮面とも同格ないしはそれに近い実力である(人間体での両者の接触という形で表現)。占星術の腕前は凄腕である。天球儀を黒水晶に作り替え、自身の分身である影を作り出すなど、魔力も強大(ジェダイトやゾイサイトとの転移の術の発動エフェクトの違いから端的に見て取れる)。ファイアーソウルに似たスターライト・アタックという技を使う。直属妖魔にも大柄で戦闘能力の高い者が多く、キャメランのようにセーラー戦士を倒す直前まで追い詰めた強者も存在する。人間界に屋敷を構えて会社を持ち(骨董商として実際に活動していたことを匂わせる描写もある)、フェラーリ・512TRを乗り回す青年実業家「三條院正人」として大阪なるに近づいたが、ネフライト仮面としてエナジーを奪ったことがきっかけで次第に彼女を愛するようになる。後にゾイサイトと彼の配下の妖魔三人娘に攫われたなるを助けた事で完全になると想いが通じ合ったが、その直後に妖魔三人娘の攻撃から彼女を庇って致命傷を負ってしまう。最期はなるやセーラー戦士たちに看取られながらなるに嘘をつき続けた事を詫び、そして出会えた事を感謝しながら息絶えた。この偽名及びなるとの一連のやりとりは山本弘が『妖魔夜行』シリーズの穂月湧の設定に取り込んでいる。
- 実写では前世の記憶をほとんど取り戻さないままであり、そのためエンディミオンへの忠誠心もほとんど無かった。後にベリルに捨て駒にされ命を落としかけ、その結果ベリルの束縛から逃れることになったが、同時に四天王の力を失い人間となる。その後は元基と出会い、クラウンで働きながら暮らす事になった。一時はベリルへの復讐をもくろんでいたが、元基や素顔のセーラー戦士達の姿に触れるうち、恩讐を捨て人間として生きることを誓う。ちなみに亜美に対してツンデレな描写がなされており、元基からは「ネフりん」というあだ名をつけられていた。四天王の中で唯一最後まで生き残る。デザインは原作やアニメと違って、赤い短髪で髪の色と同じ軍服を着ている(原画集では黒と赤であるように塗られているカラーイラストがある)。
- ゾイサイト
- 声優 - 難波圭一/演 - 遠藤嘉人
- 命名の由来は鉱物の灰レン石。三番目に登場した四天王。髪型はウェーブのかかった長い金髪で、頭の後ろで髪を一つにまとめている。
- 原作では欧州支部長。倒されたジェダイトの仇をとろうとするが、セーラーヴィーナスに倒された。Act14の表紙では亜美とペアで描かれている。
- アニメでは四天王の第三席的存在で、クイン・ベリルを恐れている。戦闘力ではクンツァイトとネフライトには及ばない(タキシード仮面を上空から背後を攻撃したが仕留められなかったこと、作り出す剣がネフライトのそれに比してやや短いこと、木野まことに顔面への一撃を許すなど、端的に表現されている)。その反面で奸計に長け、闇討ちを得意とする。ネフライトと対立した折にも直接対決は避け、陰謀により葬った。また、タキシード仮面を誘い出すために偽セーラームーンとなり、廃工場でクレーンで吊されるなど、体を張ったこともある。魔力に関しては優れているようで、花霞に溶け込むように消える転移の術、ネフライトの本拠地である洋館にも繋げる幻術を利用した通信など多数の術を操る。火炎を操る術など一部ネフライトに匹敵する術を披露したこともある(しかしネフライトが用いた妖魔を魔の紋章に変身させたり、黒水晶を作り出すといった大技は見せていない)。ゲイで、後述のクンツァイトとは相思相愛の仲。女性の口調で話す(海外の放映では女性となっていることも)。
- 後に衛がタキシード仮面である事を知ると同時にクイン・ベリルからタキシード仮面を生け捕りにしろと命令を受ける。衛をスターライトタワーに呼び出し一対一の戦いを挑んだが、その課程で衛が持っていた虹水晶を強奪、更に戦闘の最中に顔を傷つけられた事からベリルの命令を無視して衛を攻撃し、殺そうとした。その後プリンセスと「幻の銀水晶」が出現した所を目撃し、「幻の銀水晶」を奪おうとしたが失敗。最後は自分がベリルの命令に背いたことをベリルに見抜かれて処刑され、クンツァイトの腕の中で息を引き取る。物腰は柔らかいが、残酷な性格の持ち主。アニメ22話などでは典雅な言葉遣いを見せることもある。
- 実写ではピアノの名手で、ほとんどシーンでピアノを弾いている。弾いている曲は大抵が『幻想即興曲』か『月光』。ピアノを使って意識を飛ばしたり、会話したりすることができる。原作と同様にセーラーヴィーナスに倒されて、その際にタキシード仮面の姿を見て前世の記憶を取り戻す。その後は力を失ったため、一旦は石の姿に戻っていたが物語後半で復活。「前世の悲劇を繰り返さないため」にエンディミオン(衛)とセレニティ(うさぎ)の仲を引き裂こうとしたが、衛に諭されて思い直す。最期は"銀水晶の妖魔"から身を挺してうさぎを護り、命を落とした。デザインは原作やアニメと形は同じものの、銀髪で白い軍服を着ている。また、クンツァイトと相思相愛という設定も無かった。
- TVゲームではアクション版でステージボスとして登場する。スーパーファミコン(アクション版)とメガドライブではアニメに登場した“偽セーラームーン”として登場し、倒した後に点滅しながら消える際にゾイサイトの姿が見える(それに従い、メーターの顔アイコンも変化する)。業務用(アクション版)では最初からゾイサイトの姿で戦い、二度目はクンツァイトとタッグを組んで登場する。
- クンツァイト
- 声優 - 曽我部和恭/演 - 窪寺昭
- 命名の由来はリチア輝石の一種「クンツァイト」。冷徹な男で四天王の将的存在。マントを羽織り、短靴を履くという他の三人と違う軍服デザインから階級の高さが見て取れる。髪型はストレートの長い白髪。アニメでは褐色の肌をしている。
- 原作では中東支部長。うさぎのプリンセス覚醒時に前世の記憶を取り戻し、仮死状態の衛に対して礼をとるという正気の面も見せた。最期はベリルに反逆しかけて傀儡化され暴走したところをセーラー戦士の四人にセーラープラネットアタックで倒された。死後は完全にベリルの支配から解放され、彼を初めとする四天王の遺体はそれぞれの名前と同じ石になって衛(エンディミオン)の下に渡る。最終決戦の直前に衛を庇うかのようにセーラームーンの剣を受け、他の3人と共に幻影となって現れてクイン・メタリアの急所を衛に教えた後、プリンセスとの幸せを願って消えた。Act14の表紙では美奈子とペアで描かれている(このイラストでは美奈子がムーンスティックを所持している)。前世において地球に降りて来たプリンセス・セレニティを連れ戻しにきたヴィーナスがクンツァイトに対して好意を抱いているような描写もある。セーラーV最終回作中では、前世のヴィーナスとクンツァイトが寄り添うカットも描かれている。
- アニメでは実力もゾイサイトが罠にかける形でようやく葬ったネフライトを「いつでも消せる」と発言していた他、複数の人間を合体させて一体の妖魔にする、攻撃能力を持った巨大な幻影を作り出す魔力、ネフライトやゾイサイトの作り出す水晶の剣を凌ぐ威力の飛び道具を操る戦闘力など、実力は非常に高い。配下の妖魔も人間に取り付くことができたり、人間社会に長期間潜伏している者がいたり、個々の能力も高い。ゲイであり(口調は男)、ゾイサイトと愛し合っている。北極圏Dポイントに向かっていたセーラー戦士達の前に現れ、五人を多次元混乱世界へ飛ばして「幻の銀水晶」を奪おうとしたが失敗、「幻の銀水晶」の力でセーラー戦士達がシルバーミレニアムの廃墟へ飛ばされたことにより、五人が前世の記憶を取り戻すきっかけを作った。その後、元の時代へ戻ってきたセーラー戦士達と戦闘に突入、最後はセーラームーンのムーン・ヒーリング・エスカレーションに耐えて見せたものの、ムーンの力で飛び道具を跳ね返された上にそれを食らって死ぬというあっけない最期を遂げた(最初にムーン・ヒーリング・エスカレーションを受けた時の「意地でもリフレッシュなどとは叫ばんぞーっ!」という台詞がそれに拍車をかけたが、戦闘突入時の台詞などは四天王の将としての貫禄を見せた)。
- 実写では「シン」という人間の青年に転生していたが、ベリルの力によって四天王として覚醒する。四人の中で彼のみが最初から前世の記憶を完璧に有していた。前世で世界を滅ぼすきっかけとなったエンディミオンとセレニティを憎んでおり、また前世を背負って生まれた事そのものを疎んじている。前世に関わる全てを滅ぼし、己も命を絶つつもりでいた。最後はエンディミオンとの決闘の末、破れて散る。デザインは原作やアニメと形は同じものの、黒髪で紫がかった黒い軍服を着ている。またゾイサイトと相思相愛という設定も無い。
- アクション版TVゲームではステージボスとして登場し、スーパーファミコン版では三連続の衝撃波で攻撃し、業務用ではゾイサイトと一緒に攻撃してくる。スーパーファミコンのRPGゲーム「Another Story」では原作同様に他の四天王達と共に幻影としてうさぎ達の前に現れ、オポシティオ戦士の攻撃を受けて意識を失った衛を助ける方法をうさぎ達に教える。
- ミュージカル版での扱いは様々だが、人間に化ける際「斉藤訓(さいとう・くん)」という偽名を使うのはお決まり。「スターライツ・流星伝説」ではスリーライツのイベントの企画者として「ジュエルマネージャーズ」と共に登場する。
- カルナイト
- ミュージカル「火球王妃降臨」ではダーク・キングダム四天王のメンバー。ヒデナイト、ヘマタイトと共に「ジュエルマネージャーズ」と名乗ってスリーライツのイベントに現れた。名前の由来は方解石の英語名「カルサイト」。
- ヒデナイト
- ミュージカル「火球王妃降臨」に登場するダーク・キングダム四天王のメンバー。カルナイト、ヘマタイトと共に「ジュエルマネージャーズ」と名乗ってスリーライツのイベントに現れた。「ジュエルマネージャーズ」としての名前は「内藤ヒデ」で、表向きはダンシング・アニマメイツのマネージャー。名前の由来はリチア輝石の一種「ヒデナイト」。
- ヘマタイト
- ミュージカル「火球王妃降臨」に登場するダーク・キングダム四天王のメンバー。カルナイト、ヒデナイトと共に「ジュエルマネージャーズ」と名乗ってスリーライツのイベントに現れた。「ジュエルマネージャーズ」としての名前は「台東屁真八郎(たいとう・へまはちろう)」で、表向きはスリーライツのマネージャー。名前の由来は鉄鉱石の英語名「ヘマタイト」。
妖魔[]
毎回セーラー戦士に倒されるザコ敵(特撮における怪人にあたる)の総称。各四天王の部下として人間たちの様々なエナジーを集めて四天王に献上している。アニメ版では各々が固有の名称を持っているが、ドラマ版では持っていない(全員が名無し)。基本は女性型。アニメ版の初期の妖魔は倒されると黒い灰になって風に散ってゆく。
アニメ版(初期)[]
ジェダイト配下の妖魔は人間に化けて(実在の人間に化けた場合は化けた相手とすり代わって)社会に溶け込み、不特定多数の人間からエナジー(生気)を奪っていた。収集の対象となるエナジーの種別は放送ごとに異なっており、エナジーを奪われた人間は妖魔の言いなりとなって操られる(睡眠状態または気を失っている描写も存在する)。
- モルガ
- 声優 - 阿部道子
- アニメ第1話で登場した、セーラームーンが最初に戦った妖魔である。全身が干からびている事と、首が180度回転する特徴を持つ。月野うさぎの友人である大阪なるの母親に成りすまして宝石店のバーゲンを開催し、ダーク・キングダムが人間のエナジーを得るための罠としていた。
- バーム
- 声優 - 江森浩子
- アニメ第2話で登場。「占いハウス」で「十番街の少女」というタロット占い師として暗躍した。「占いハウス」に行った物は皆反抗的になり、海野ぐりおは翌日から授業中に漫画を読むなどの奇行を見せている。妖魔形態では頭髪が触手のように自在に伸縮して攻撃を仕掛ける。「若さと反抗のエナジー」を集める。名前は手相学の英名である「パームリーディング」から、掌を意味する「パーム」を基にしたもの。
- フラウ
- 声優 - 麻上洋子
- アニメ第3話で登場。ラジオ局「FM No.10」の女性ディレクターに成りすまし、Jダイトー(ジェダイト)と共に「ミッドナイト・ゼロ」を電波ジャックによって放送していた。ラブレターを番組に投稿して葉書を採用されたリスナーに送られるノベルティグッズであるブローチによってエナジーを集めていた。可燃性のガスを吐き出して攻撃をする。名前の由来は「フラワー」のもじり。
- イグアーラ
- 声優 - 松岡洋子
- アニメ第5話に登場。頭髪のあるイグアナのような姿の妖魔で、尻尾によって首を絞める攻撃を使う。ペットショップ「パーフューム」の店主として、兎に似た外見の「シャネーラ」を大量に販売し、購入者からエナジーを奪おうとしていた。シャネーラは愛らしい外見と香水のような甘い香りがする小動物で、シャネーラと一度でも目が会ってしまうと魅入られたようになり、エナジーを奪われて操られるようになる。ルナへの対抗心からシャネーラを購入したうさぎの弟・進悟をはじめとする子供達を操ってセーラームーンを攻撃させたが、セーラームーンの「ムーン・ティアラ・スターダスト」で子供達が元に戻ってしまったため失敗。その後は尻尾での攻撃でセーラームーンを追い詰めるが、尻尾の根元にある発光する部分を攻撃されて倒される。
- キュレネ
- 声優 - 篠原恵美
- アニメ第6話に登場。背中に大きな翼を持つコウモリ形態の妖魔で、コウモリ同様に超音波を使った攻撃を用いる。セーラームーンを野外ステージに追い詰めたが、自ら放った超音波をセーラームーンが投げたステージマイクから拾われ、PAスピーカーによって増幅、直撃されダメージを負ってセーラームーンに倒される。人間形態では女性に変装し、手違いで雨出祐介に渡ってしまったジェダイトが作り出した超音波を収録したカセットテープ(洗脳を目的としたサブリミナルテープ)を奪取するために雨出を襲撃している。名前の由来はギリシャ神話の登場人物「キューレーネー」から。
- デレーラ
- 声優 - 川島千代子
- アニメ第7話に登場。月野うさぎと同じ十番中学校出身のアイドル「白鳥みかん」に成りすまし、「シンデレラキャラバン」というイベントで芸能界入りを目指す参加者からエナジーを奪おうとした。妖魔形態は後頭部のみ頭髪が生えているという姿で、付着するとガラス化する粘液を吐き出して攻撃し、セーラームーンを苦しめた。
- ガロベン
- 声優 - 江森浩子
- アニメ第8話で登場。セーラーマーキュリーがセーラームーンと共に始めて戦った妖魔である。超難問のテスト問題を出題し、回答できないと解答用紙を鋭い刃物のように飛ばすという「天才ニュートン問題」の他、片手が斧のように変形して攻撃する。名前の由来は「ガリベン」。水野亜美が通っている学習塾「クリスタルゼミナール」の講師に成りすまし、洗脳プログラムがプログラミングされたフロッピーディスクを用いて水野亜美を含む受講生からエナジーを奪おうとしたが、水野亜美はフロッピーディスクを使用すると頭痛を起こす特異体質であったために使用しておらず、難を逃れている。
- ラムア
- 声優 - 山田栄子
- アニメ第9話に登場。時計店「クロックルック」店主に成りすまし、購入者の時間を狂わせる時計を売り、時間に追われて遭われる人々のエナジーを店内の大時計で奪おうとした。大時計の中の異空間にセーラームーン達を誘い込み、エナジーを奪おうとしたが、タキシード仮面に大時計を破壊されて倒される。名前の由来は「アラーム」のアナグラム。
- キガーン
- 声優 - 山田礼子
- アニメ第10話に登場した、セーラーマーズ(火野レイ)が最初に戦った妖魔である。レイの祖父がナンパして居ついていたジェダイトが送り込んだ妖魔で、バスの運転手に成りすまして、主に火川神社のお守りを購入した人間を操り、午後6時に「仙台坂上」バス停を出発したバスを次々異空間に送り込んでエナジーを集めていた。
- ムーリド
- 声優 - 原えりこ
- アニメ第11話に登場。多数の行方不明者が発生していた遊園地「夢ランド」の動物管理人「ドリーム姫」として、手にしていたリンゴの果実で動物を操る他、園内施設「お菓子の家」に入った来場者からまとめてエナジーを奪おうとした。ドリーム姫の首が一旦胴体に引っ込み、その後再び突き出すことで本性を現す。ムーリドの顔は腹話術の人形と近似したものとなっている。幻覚を生み出すことによってセーラームーンたちを翻弄したが、セーラーマーズに「悪霊退散」のお札を貼られて動きを封じられ、さらにマーズのファイアーソウルと、セーラームーンのムーンティアラアクションの合体技を受けて倒される。名前の由来は「ドリーム」のアナグラム。
- テティス
- 声優 - 伊藤美紀
- アニメ12話に登場するベリル直属の妖魔で、ジェダイトに恋焦がれていた為に彼と協力して300組のカップルからエナジーを集めようとした。風貌は人間時の時はストレートロングヘアのスマートな美女で、本性時は赤い瞳しか無い仮面のような顔になる。能力は海水を操ったりする他に、廃船を豪華客船に変えるほどの魔力を有している。名前の由来はギリシア神話の女神テティス。劇中では立場の割にはあっけなく倒されたが、ファンの中では人気の高いキャラクターである。
- 海水怪人
- 声優 - なし
- テティスの配下で、所謂「雑魚キャラクター」。体が海水によって構成されるために切り付けても倒せず、すぐに再生してしまうが、火炎攻撃に弱いという特徴を持っている。
ネフライト配下の妖魔はネフライトが占星術によって厳選した人間の使用する道具に、彼の手によって魔の紋章に変化して潜み取り憑く事で所有者のエナジーを極限まで高め、根こそぎ奪っていた。エナジーを奪われ続ける人間は人格に変調を来し、目的に対して異常なまでに偏執的になる。妖魔が出現するのはその対象となった人間のエナジーレベルがピークに達した時であり、大量のエナジーを不特定多数の人間から一度に奪うことを主としていたジェダイトの方法とは一線を画している。
また、、アニメ22話ではネフライトが対象となった人間を操るために、自らの分身を出現させ、ダイアモンド国王女と大阪なるに憑依している。憑依された対象は肌の色が紫色になるが、ここでは妖魔ではなくあくまでも「ネフライトの分身」とする。
- テスニー
- 声優 - 阿部道子
- アニメ第14話に登場。西園寺瑠衣のテニスラケットに潜ませた、ネフライトが最初に送り込んだ妖魔。セーラームーンをテニスボールに変化させて翻弄したほか、手にしたラケットによって暴風を起こす攻撃を仕掛ける。名前は「テニス」のアナグラム。
- ペタソス
- 声優 - 上村典子
- アニメ第15話に登場。再開発工事によって閉鎖の途上にあった公園の管理人「国立さん」の帽子に、ネフライトが自然の大切さと自然を破壊する人間に対する怒りを説きつつ潜ませた妖魔。動植物や昆虫を操って攻撃を仕掛けるほか、「ハンドフラワー」を手から出して攻撃する。名前は古代ギリシア人が被っていた山が低く鍔が広い帽子の名称で、ギリシア神話ではヘルメスの翼の付いた帽子から。余談ながらヘルメスはローマ神話に於けるマーキュリーのことで、この回がセーラーマーキュリーと帽子に取り憑く妖魔に纏わるエピソードなので、この名前になったと考えられる。
- ウィドウ
- 声優 - 三田ゆう子
- アニメ第16話に登場。結婚を間近に控えて「手作りウエディングドレスコンテスト」にエントリーしていた十番中学校の家庭科教師秋山ヒグレが選んだ生地に潜ませていた。外見は女性と同化したクモそのもので、口から糸を吐き出して攻撃する。名前の由来はゴケグモ類の英名「Widow Spider」から。
- キャメラン
- 声優 - 大野由佳
- アニメ17話に登場。中学生カメラマンの篠川貴人が愛用する一眼レフカメラに潜ませていた妖魔で、撮影されたモデルを次々と写真に封じ込める能力を持つ。カメラから出現した際は右手の掌にある眼で対象を撮影し、写真に封じ込める攻撃を仕掛ける。また視力も高くマーキュリーのシャボンスプレーによる目眩まし、マーズの多数のお札攻撃を打ち破った上、2人を写真に封じた。しかし壁が鏡張りであることを見抜いたセーラームーンの咄嗟の判断によって自らを撮影してしまい、致命的なダメージを受け、最後はセーラームーンに倒された。
- ジュモー
- 声優 - 篠原恵美
- アニメ第18話に登場。月野進悟のガールフレンドで、母子共にフランス人形作家である香山みかがネフライトからの依頼によって作った10体のフランス人形に潜ませていた妖魔で、10体が完成したときに香山みかのエナジーレベルがピークに達し出現した。全身が球体関節人形の関節部を取り除いたような姿で、全身のパーツをバラバラにして飛ばすことによって攻撃する。セーラーマーキュリーによって右足が弱点であることをサーチされて倒された。首からはネフライトの紋章をペンダントとして身に着けている。名前の由来は19世紀末フランスのビスク・ドール工房である「ジュモー」から。
- カストル&ポルクス
- 声優 - 平松晶子、大野由佳
- アニメ第21話に登場。スタジオダイブのアニメーター(原画担当)の松野浩美が、友人である只下和子とアニメーターになったときに手に入れた「約束の鉛筆」に潜ませていた妖魔。双子のように強い友情で結ばれた「最強の妖魔」と呼ばれ、セーラーマーズの「ファイアーソウル」や、セーラーマーキュリーの「シャボンスプレー」といった技をそのまま模倣して攻撃してきたが、その友情は意外に脆く、どちらがセーラー戦士に止めを刺すかで内輪揉めが生じ、結局ムーンティアラアクションとシャボンスプレー、ファイアーソウルの合体技によって呆気なく倒された。名前の由来はギリシャ神話に登場する双子の兄弟「カストルとポルクス」から。
- 余談ながら、この回の内容は当時セーラームーンを製作していたスタジオ・ライブがモデルとなっており、作画監督であった只野和子や松下浩美がそれぞれ「只下和子」、「松野浩美」のモデルとなっている(但しアニメでは捻りが加えてあり、実際の松下浩美は男性である)。
ゾイサイト配下の妖魔はスパイ活動を得意とし、ネフライト存命時に暗躍した。また、ゾイサイトの目的が『幻の銀水晶』の捜索であった為にエナジー集めは行われていない。
- ヤシャ
- 声優 - 上村典子
- アニメ23話に登場するゾイサイト直属の妖魔で、ネフライトを監視するために送り込まれた。普段は能面(小面の面)を被った能楽者のような姿をしているが、本性は夜叉そのものになる。目の前の物しか視界に入らない性質を持っているため、ネフライトの手から零れ大阪なるの手に渡った黒水晶を銀水晶と勘違いし、大阪なるを襲撃している。
- グレープ&スズラン&ホウセンカ
- 声優 - 高木早苗、佐藤智恵
- アニメ24話に登場するゾイサイト直属の三人の女性妖魔。ネフライトを陥れようと企むゾイサイトの命令を受け、なるを人質にとってネフライトをおびき出すが、なるを奪い返され、その場でネフライトを倒すのに失敗する。その後は逃げたなるとネフライトに追いつき、ネフライトに死ぬまでエナジーを吸い取る棘を打ち込み致命傷を負わせたが、最後は駆けつけたセーラームーンによって倒された。グレープの攻撃は先述の棘、ホウセンカは小型の爆弾を投擲(ホウセンカが種子を飛ばす様子に擬えている)、スズランは両手の鈴から「鈴乱れの音」を発して相手を苦しめる三者三様の攻撃を行うが、個人個人の攻撃力はそれほど高くは無い。
アニメ版(後期)[]
セーラージュピター登場以降のゾイサイトは前世に妖魔であった存在に施された虹水晶の封印を解いて復活した最強妖魔七人衆を配下にして、セーラー戦士と戦わせた。この段階で虹水晶の奪取と回収がゾイサイトの目的に加わるが、やはりエナジー集めは行われていない。虹水晶が全て出た後、手違いによって一度だけ普通の人間を妖魔にしている。
クンツァイトはゾイサイトに引き続き、普通の人間を素体として妖魔を創って配下とした。このケースはセーラー戦士を罠にかけて抹殺して、『幻の銀水晶』を回収する事が目的。エナジー集めは行われていない。
- アカン
- 声優 - 里内信夫
- アニメ第32話に登場。生体アーマーを纏った姿の怪人。正体は遊園地のヒーローショーに出演していた主役の「レッドマン」。ゾイサイトが大阪なるを妖魔にすべく改良された黒水晶から妖魔化光線を放った際、光線がなるから外れたことで運悪く光線が命中して妖魔化してしまった。マリモを投げて攻撃する。名前の由来もマリモが産出される「阿寒湖」から。
- ミツアーミ
- 声優 - 片石千春
- アニメ第36話に登場。クンツァイトに操られていた美容師カリコ床山と、ヘアサロンの従業員の6人が合体した妖魔。右手が電動バリカンとなったバリカンアームで攻撃する。三つ編みが4本のヘアスタイルが特徴で、他にも体の随所に鋏などの美容器具が見られる。ちなみに、この時クンツァイトはセーラー戦士との戦いの中でセーラームーン(月野うさぎ)の頭髪を手に入れ、その頭髪と同じ人物を特定するためにヘアサロンを罠に利用したが、愛野美奈子の頭髪の中に月野うさぎの頭髪が混じっていたために、愛野美奈子がセーラームーンの正体と勘違いしたカリコ床山に襲撃されている。
- シャコウカイ
- 声優 - 川浪葉子
- アニメ第37話に登場。体の一部がシャコガイになった貴婦人風の怪人。正体はクンツァイトによって妖魔化したローズ夫人。相手を蝋によって固める技を使う。マーズとヴィーナスの攻撃も無効化し追い詰めるほどの実力の高さがあるが、戦いの最中に現れたクンツァイトと、ダーク・キングダムによって洗脳されていたタキシード仮面が作戦について対立して板挟みとなり、困惑する一面がある。名前は「シャコガイ」と「社交界」のダブルミーニングによる駄洒落。
- ブリザー
- 声優 - 佐々木優子
- アニメ第38話に登場。体に雪だるまを付けた怪人。雪崩や吹雪を操る能力を持つ他、感情によって雪だるまの表情が変化する特徴を持つ。正体はクンツァイトによって妖魔化した山本冴子。名前の由来は「ブリザード」。
- ゾイリンゲラー
- 声優 - 山崎和佳奈、塩屋翼
- アニメ第39話に登場した2人組の妖魔。正体はクンツァイトによって妖魔化されていた男女のフィギュアスケート金メダリストペア・ジャネリン&ミーシャ。ジャネリンの名前の由来はジャネット・リンから。
- パピオン
- 声優 - 三田ゆう子
- アニメ第42話に登場。蝶のような姿をした怪人。正体はクンツァイトによって妖魔化したカタリナ。右手を巨大な鎌のように変形させて攻撃する。カタリナが愛野美奈子の動きを知り尽くしていたため、セーラーヴィーナスとして立ち向かって行った美奈子を倒したが、殺虫剤を利用したムーンの作戦にかかって動きが止まったところにムーン・ヒーリング・エスカレーションを受けて浄化される。TVゲーム版には登場しない。
- オニワバンダナ
- 声優 - 遠藤みやこ
- アニメ第43話に登場。頭にバンダナを巻いた女お庭番風の怪人。正体はクンツァイトによって妖魔化した雑誌記者の朝比奈ナナ。セーラー戦士たちの仲たがい(実はセーラー戦士たちの仕組んだ芝居)に関して調査した。語尾に何故か「バンバン」と付ける口癖がある。他の妖魔は容姿に何らかの形で怪物的な要素を含んでいるが彼女だけは殆ど人間と変わらない姿をしており、行動中にその姿を目撃したなるは単に「ドロボー」と呼んだ。
- セーラーVに倒された妖魔(仮名)
- 声優 - ?
- アニメ42話の美奈子の回想に登場した妖魔で、カタリナが追っていた男が変身した。緑色の悪魔のような姿をしている。最後はセーラーVのキックで倒された。余談だが変身の際に男が苦しがる描写があったので、この妖魔は「人間に取り憑いていた」と推測される。
最強妖魔七人衆[]
『幻の銀水晶』の力(シルバー・ミレニアム滅亡時には『幻の銀水晶』が存在したので、彼らの封印はこの後だと推測される)で封印されて、人間(1体だけ例外がいる)に転生した7体の妖魔。最強の名が示すように、その実力はそれまで出てきた他の妖魔たちとは一線を画すとされている。その身に銀水晶の欠片である「虹水晶」を秘めており、これを抜き取られると前世の力が暴走して妖魔として復活してしまう。妖魔状態から元の人間に戻るには、戦いによるエナジー消費とセーラームーンの浄化技「ムーンヒーリングエスカレーション」の両方を必要とし、上手く通用すると「リフレーッシュ!!」と叫びながら浄化される(後に四天王によって妖魔化された人々に対しても使われた)。これによって人間に戻った彼らは虹水晶の力に依らずとも、妖魔化を防げる。また七人衆全員の力を一つに集めると『伝説の最強妖魔』が誕生する。最強妖魔そのものはアニメ中には登場せず、それを想起させる怪物の姿のみ登場している。
数名は妖魔であった頃の能力の名残として、人間状態でも何らかの超能力を有する(一部超能力を持たない例外も存在する)。ただし、彼らのモチーフやデザイン性に統一感が無い点は本作の他の敵チーム(ウィッチーズ5やセーラーアニマメイツなど)と一線を画し、生物系モチーフの妖魔は風貌や能力設定などで人間態と妖魔態の差が少ないが、人工物モチーフの妖魔はそれらの差が大きい。また、原作では普通の人間である者が2体もいる設定(その他の項目を参照)は疑問が残る。
- ゲーセーン
- 声優 - 大倉正章
- アニメ第25話に登場。クレーンの丈が赤色の虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、アーケードゲームのクレーンゲームやモグラ叩きをモチーフとしている機械系の怪人。攻撃時にはレトロゲームにありがちの電子音が鳴る。名前はゲームセンターの略称から。TVゲーム版にも登場していて、SFCで発売されたベルトスクロール版とRPG版、メガドライブで発売されたベルトスクロール版の3作品にザコ敵で登場する。
- ボクシー
- 声優 - 梅津秀行
- アニメ第26話に登場。牧師さんがオレンジの虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、猛禽の翼と足を持つボクサー姿の怪人。七人衆の中では彼のみ、顔に人間時の面影が残っている。ベルトの腹部側に装着したゴングを鳴らして戦闘をスタートさせる。装備しているグローブを飛ばして、ロケットパンチを放つ(呼称は「ラブリーパンチ」)。スタミナが3分しか持続しない弱点がある。普段は人間時と同様に英語まじりで喋るが、激昂すると名古屋弁が出る。「短髪で薄い口髭の紳士風の顔つきのボクサー」という風貌から、『あしたのジョー』のホセ・メンドーサが元ネタだと推測される。
- ブンボー
- 声優 - 太田真一郎
- アニメ第27話に登場。浦和良が黄色の虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、定規をデザインした薄緑のボディに両手がディバイダとコンパスになっている文房具モチーフの怪物。巨大三角定規を手裏剣として用い、両手のディバイダとコンパスは分離して攻撃の武器となる。虹水晶を抜き取られた後も良の意識が残ったため、一時はマーキュリーをかばいゾイサイトに攻撃を仕掛けたが、すぐさまゾイサイトの黒水晶によってその意識を奪われてしまう。意識が奪われると巨大化し更に凶暴化する。TVゲーム版には登場しない。
- ビーナ
- 声優 - 渕崎ゆり子
- アニメ第28話に登場。夢野ユメミが緑色の虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、天使のような姿をしている。名前の由来は「ビナー」から来ていると思われる。自らの羽を羽筆に変化させて中空に絵を描き、それを実体化させる能力を持つ。しかし、実際に描くものは岩のみで、それを実体化させて落とすだけ。羽を失うと攻撃が不可能となる。TVゲーム版には登場しない。
- リコウケイダー
- 声優 - 深見梨加
- アニメ29話に登場。西村レイカが青の虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、アンシンメトリーな髪型で冷たい人相の怪人。ジュピターの技をフラスコで吸収してしまう。名前の語源は「理工系だ」から来ている。うさぎをアメーバ呼ばわりして見下した。攻撃の際にはフラスコなどを召喚する。TVゲーム版には登場しない。
- ジジ
- 声優 - 西村知道
- アニメ30話に登場。火野宮司が藍色の虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、狛犬のような小鬼。身軽で素早い動きを持つ。レイは変身せずに必死に肉親の情に訴えて元に戻そうとしたのだが、直前に情緒不安定で無茶ばかり言う祖父を叱りつけたのが影響していたのか、結局それは叶わなかった。
- バケーネ
- 声優 - 安西正弘
- アニメ31話に登場。レッドバトラーが紫色の虹水晶を抜き取られて復活した妖魔で、巨大で豪奢な化け猫。設定上は妖魔7人衆の中で最強の力を持つとされ、チタン合金をも切り裂く鋭い爪を持つが、劇中では一切触れられていなかった。さらに「バケーネ」という名前も劇中では出てこず、この名前は関連書物などに掲載された設定資料などで明らかになった。レッドバトラーがルナに対して思いを寄せていたためか、本来のレッドバトラーの意識が強く残存しており、河川敷の法面から転落しかけたルナを片手でキャッチして救うという、温和で非交戦的な一面を見せている。この妖魔だけ浄化される際「ニャフレーッシュ!!」と叫びながら浄化されている。劇中ではセーラー戦士とのバトルは全く無かったが、ベルトスクロール型TVゲーム(SFC版はエンジェル、業務用はバンプレストから発売された)ではステージボスとして登場する。
DDガールズ[]
最終決戦で登場したクイン・ベリル直属の妖魔軍団。北極Dポイントで最大限の力を発揮するため、本拠地の守りの要を担っていた。Dポイントにやってきたセーラー戦士を地の利を生かして圧倒するが、セーラー戦士4人の命を掛けた抵抗により相打ちとなった。
当時、(いくらあとで転生したとはいえ)この5人と戦ったセーラー戦士たちが次々と死んでいくのを見て、多くのファンが悲しみや怒りに打ち震えた。ラジオ福島の大和田新は、娘が泣いているのを見てテレビ局に抗議の電話をしたという。余談だが、武内直子は原作本新装版3巻での巻末にて、「原作第1期のラストでそういう展開をしたかったが担当から止められた」と、この展開を肯定する趣旨の発言をしている。
名前の由来はC.C.ガールズから。TVゲーム版ではSFCのRPG版とPCエンジンのアドベンチャーに登場する。
- DDガールズI(リーダー)
- 声優 - 川島千代子
- DDガールズの5人のうち、最後まで生き残る。片目を長い金髪で隠した青い肌の妖魔で、ひとりだけワンピース状の服を着ている(他の4人はビキニ)。必殺技のひとつである幻覚を自在に操るが(幻覚はマグマなど本物と同じ高エネルギー体として創り出すことが可能)、セーラーマーキュリーに幻覚の源である宝玉を見破られて破壊される。その後、セーラーマーズと死闘を繰り広げ、瀕死のセーラーマーズによる命を掛けた最後のファイヤーソウルで焼き尽された。
- DDガールズII(緑の将)
- 声優 - 佐藤麻子
- 動きが素早い長身長髪で緑の肌を持つ妖魔。セーラームーンを襲おうとした際、セーラーマーズが氷のなかから放ったファイヤーソウルを喰らって焼き尽くされた。
- DDガールズIII(紅の将)
- 声優 - 中村尚子
- 地中潜行状態からの攻撃が得意な、小柄でショートカットで大きな瞳を持つピンクの肌の妖魔。セーラーヴィーナスのクレッセントビームを眉間に直射されて消滅した。
- DDガールズIV(紫の将)
- 声優 - 高木早苗
- 放電攻撃を得意とする紫の肌に灰色のソバージュ長髪の妖魔。触手で捕えたセーラージュピターに対して5人がかりの放電攻撃をしたが、もともと雷を扱うジュピターには効果が薄く、ジュピターの命懸けのシュープリームサンダーの前に逃げ遅れて消滅した。
- DDガールズV(橙の将)
- 声優 - 篠原恵美
- 放電攻撃を得意とする黒っぽいオレンジの肌に土色の長髪の妖魔。DDガールズIVとともにセーラージュピターの命懸けの攻撃に逃げ遅れて消滅した。
ダーク・エージェンシー(Aベックス)[]
本作の前日談である『コードネームはセーラーV』に登場するダーク・キングダム直属の芸能会社。後に「Aベックス」(エースベックス、エイベックスのパロディ)と会社名称を変更する。詳しくはコードネームはセーラーVを参照
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